金言−355:研修プログラム

先日、某米国企業の日本法人社員の米国本社研修についての新聞記事がありました
。記事によると、在職3年以上の社員を対象として、本社に集めて研修させるとい
うことです。儲からないとすぐ撤退する米国IT企業で、社歴3年以上の社員はそ
れほど残っていないのではないかと少し意外な感じがしました。それに、3年以上
も生き残ることができ本社研修に声がかかるという高い評価を受けるエンジニアな
ら、毎年あるはずの業績に貢献した従業員に対するインセンティブ等で、本社研修
は経験済みかと思ったからです。

外資企業は、基本的に新入社員教育はしません。多少割高でも、即戦力になる人材
を採用します。応募する方も学生時代にインターンで企業に入り込みOJTで実業
を学びます。雇用契約期間は概ね1~2年で、その間は基本的に定期昇給とか昇進
はありません。昇進は契約の変更または更新時に検討され、年俸がポジションに同
期します。できる社員は契約更改の内容に納得できなければ、転職を選びます。社
員にとって現在の職場は通過点に過ぎないですし、企業にとって社員は雇用期限の
ある人材です。

そこで、企業としては、幹部社員に対しては雇用開始から最大限の貢献をしてもら
うことを狙い、採用時に十分な研修プログラムを実施します。初期の段階で徹底的
に互いを精査し(社員と企業間)、会社は採用した社員が給料に見合う人材かどう
か見極め、社員は会社の将来性を経営陣に直に接触して評価します。日本企業のよ
うに、入社してから、時間をかけて業務内容、社内慣習、企業風土などを新人に自
習させるようなことはありません。両者にとって最初の1年は様子見ではなく、1
年で結果をださなければ次ぎの1年はないからです。

もしかしたら、本社研修対象の勤続3年以上の社員というのは中堅幹部社員ではな
いのかもしれません。外資企業の事務担当者から「日本法人のトップは5年持たな
いが、一般社員はトップが解雇されても生き残る」と聞いたことがあります。初級
技術者は会社が日本市場から撤退しない限り、解雇のリスクが低いのでしょう。

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  1. 田中修治
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