金言-1022:玄関ドアの施錠

横浜の実家は個人商店が並ぶ鎌倉街道沿いにあり、カモメパンを販売したりタバコを販売したりしていました。大正時代に相模原で営んでいた家業が破綻したとはいえ、商家の雰囲気はなんとなく残っていました。
嫡子嫡子と続いてきた本家なので、兄弟親戚が正月には勢揃いして賑やかでした。普段も親戚知人取引先が頻繁に出入りしていましたので、玄関は施錠する習慣がありませんでした。みんな気軽に家に入ってきます。
米国との戦争に負けた後、10年ほどは風呂付きの戸建て住宅は少なかったので、夕方になると父の兄弟姉妹は家族で風呂に入りにやってきました。そういう環境で暮らしてきたので、独立して別居しても、自分の家にはだれかがいれば日中は玄関ドアの施錠はしませんでした。幸い一度も、不審者の侵入とか空き巣とか盗難とかの被害はありませんでした。

昨今は地域のつながりが希薄となり犯罪が増えていますので、在不在を問わず、玄関は常時施錠が必須の危機管理対策となりました。ドアチャイムを鳴らされても、訪問者をモニターで確認して誰何してからドアを開けます。押し売り・勧誘や不審者には応答せず、立ち去るのを待ちます。

玄関施錠をしなかった年月とするようになった年月の長さを比較すると施錠する年月の方が2倍以上長くなりました。それなのに、昨日は早朝ポタリングのあと、玄関の鍵をさしたままで、5時間後にゴミ捨てにいくまで気がつきませんでした。運が悪ければ鍵を盗まれるところでした。最近は防犯カメラを設置している家が増えていますので、抑止力になっているかもしれませんが、それでも大変幸運なことには違いありません。
ラッキーと思うまえに、鍵をドアに放置した極めて危険な行為を深刻に反省します。2度と繰り返さないですむ安全安心な工夫をしなければいけません。

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