202012-716:同姓のよしみで

最初にお世話になった会社の本社総務部長と同姓でした。
子会社で7年勤務の後、本社に異動になり本社ビルに同姓が4人いることを知りました。佐藤鈴木といったよくある苗字ではありません。そういえば、事業所でも他に1人いて、たまたまかどうか同じ職場でした。そうでした、あの職場は正社員が4人で苗字は2種で同姓2組でした。

それはともかく、本社総務部長はとても恐ろしい人で、NO2というよりは社長代行でした。桜もりかけのボスの取り巻きの忖度と違い、この人は社長と分身として意思決定しました。当時の総理大臣には社長秘書を名乗りました。

そういう人に一度だけキツく叱れられたことがあります。自分のミスではないのにという気持ちが顔に書いてあったにちがいありません。苗字を頭につけて罵倒されました。そのとき、苗字が同じなのでこの人は自分の苗字をつけて罵倒していることについてどう思っているのだろうとふと頭に浮かびました。そのあと顔を上げると目の前に鋭い眼光のこの人の眼と眼が合い、さらに叱られました。別のことを考えていると指摘されました。隣に立っていた職場の上司が呆れていたのを覚えています。この人はその後、社長が引退すると後継者としてご活躍されました。

そんな古き良き時代のエピソードですが、この人が近くにお住まいであることを最近しりました。数年前に自分が居所を移した先が、隣町というだけのことです。早朝ポタリングで同じ姓名の表札を見つけ、昔の上司にそれとなくお住まいを尋ねたら当たりでした。ただそれだけのこと、再会を望むわけではまったくありません。
同姓のよしみ同様で、たまたま苗字が同じでなんとなく親しみを覚えるということです。
でも、もしも偶然出会うことになったら、きっと直立不動緊張して固まることでしょう。
それもまた楽しみのひとつではあります。

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