201908-956:一番大事なこと

昨夜の石原さとみ演じる「ご苦楽レストラン」のオーナーのセリフで、外資で日本市場向けスポーツブランドのM&Aに絡んでいた頃のことを思い出しました。
イタリアの某ブランドオーナーが売値について教えてくれました。
売却価格はマーケットシェアや販売額から算出するのではなく、この先自分と家族が安心して楽しく暮らせるだけの額であればいいとのことでした。従業員や取引先やユーザのことは全く考えていません。それは新しいオーナーに任せるということでしょう。一番大事なのはオーナー家であるという極めて現実的な考えでした。

「ご苦楽レストラン」のオーナーのセリフの一節。
お店をなぜ繁盛させようとするのかわからない。店が潰れなければいい。繁盛させようと頑張って楽しいか。一番大事なのは自分。おもてなしに足りないのはオーナーが快適かどうかだ。

石原さとみ

連続ドラマ「Heaven?~ご苦楽レストラン~」第6話の場面写真=TBS提供

もうひとつ思い出しました。
最初に立ち上げた株式会社のパートナーのことです。この人が持ち込む案件はいつも小粒でした。3~4人が暮らすには十分な額の案件でした。小さく始めて大きく育てるというのがベンチャーの心得です。ローリスク・ローリターンならすぐには潰れません。でも、大きく育ちません。リスクオンで、新興市場での上場を視野にいれたアグレッシブな営業担当とは方向性が違いました。30年の勤め人時代のパートナーシップが起業によって1年で型崩れしました。

 

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