金言−751:今は幸せかい?

勤め人だった頃を振り返ると、何回目かの転職で異業種のソフトウェア会社に入社
した時が仕事場の環境が変わる節目であったような気がします。ITバブル初期から
Y2KやIPOなどがあり勉強になりました。
IT業界は商材というか情報技術そのものが魚屋や八百屋のように日々陳腐化してい
きますので、過去の成功事例や複数の高度情報技術者の資格を保有していても、直
近の案件に要求される技術に対応できなければ、仕事のアサインがなく不稼働とな
り、段ボール1個に私物をいれて席替えとなります。
そういう業界でしたから、年功序列はすでになく成果主義がすべてのような職場環
境となります。ただ残念なのは、年長者に敬意をはらうというビジネスマナーを学
習する機会がないまま、大人になってしまった人たちが他の業界より多かったこと
です。こういう人たちと一緒に働くというのは、刺激的でした。世間の常識では考
えられないことをする、世間の相場よりかなり高額な収入を得ている高度情報技術
者が何人もいました。彼らは、日々進化するカネをかせげる先進技術に追い越され
ることなくトップ集団で走り続けている限り、生き延びることができました。クラ
イアントは仕事の成果だけを評価・検収してカネを払いました。
こういう環境で落ちこぼれると、うつになったりして精神医療センターのお迎えが
来ることになります。7年近くこの業界にいて、精神を患う前に逃げ出しました。
今は、長年蓄えてきた暗黙知を小出しにして、健康寿命を気にしながらリスク優先
で暮らしています。
おもえば、バブル時に不動産を転がすことなく崩壊をやり過ごし、阪神大震災の時
にはその1年前に芦屋から東京に戻り難を逃れ、311の時は発生直前に帰宅して
帰宅難民にならずにすみと、未曾有の天災人災を運よく減災してきました。でも、
911・リーマンショック・中国の排日・東電原発のメルトダウンなどにより、保
有資産はほとんどなくなりかけたこともありました。複数回の修羅場でも、心身の
健康を害することがなかったおかげで、今があります。断捨離やミニマリズムなど
流行りのトレンドにのっかって、シンプルな暮らしがいいことも教わりました。
「今は幸せかい?」とご先祖様たちに問われたら、
「おかげさまで、そこそこ(^^♪」と答えます。

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