金言−787:スピードについていけない

ITで儲けている会社は欧米に多く、日本はこの20年出遅れています。
出遅れている理由を厚切りジェイソン氏が教えてくれました。

日本人は品質にこだわりすぎているので、ソフトの進化のスピードについていけな
いからだとのことです。

思い当たる節があります。
ドイツでアウトバーンをよく走っている頃、BMWが路肩に故障して転がっているの
をよく見ました。同乗のドイツ人に、日本では高級欧州車が高速道路の路肩に転が
っているのを見たことがないし、ブランドイメージに傷がつくのではないかと聞き
ました。

返事:機械は必ず壊れる。壊れたら修理する、修理するごとに完成に近づき壊れに
くくなっていく。

研究開発を完了してから製品化する国と、とりあえず市場に出して、フィードバッ
クを参考にして都度改良を重ねていくことで、開発初期からしっかり利益を確保す
る国とのスピード感の違いです。
昔、「イギリス人は歩きながら考える。フランス人は考えた後で走り出す。そして
スペイン人は、走ってしまった後で考える。」とかいうのが流行った時期がありま
した。
これを自分なりに延長すると、ドイツ人は「よく考えてから走り出す、走り出した
ら壊れるまで止まらない。」ということになります。我が国は、「手をつないで走
り出す」農耕民族の風土です。田植えも収穫も独りではできません。おまけに、田
植えも収穫も時期が決まっていて、外すと成果が期待できません。目の前の獲物を
捕らえて生き残る人たちとはスピード感が違います。

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