金言−602:梅雨入りのあとには蝉の声

梅雨入り宣言をした週は、晴れの日が続きます、そういう気がします。
この夏、米国では数億匹の蝉が発生して、蝉嫌いの人たちが蝉の発する騒音に悩ま
されるそうです。何年かおきに大量発生するそうで、今年がその当たり年とのこと
です。蝉が嫌いな人の中には、夏の5週間外出を控え、仕事がある人は在宅勤務を
会社に申請する人もでるそうです。

子供のころ、羽根が透明のミンミンゼミやヒグラシはなかなか採集できず、宝物で
した。それが静岡の田舎の雑木林では、素手で何匹も捕まえることができました。
だれも捕らないから、蝉も安心して地上から1メートルぐらいの高さでも平気で鳴
いていました。

その後、日本列島改造で宅地開発が進み、アブラゼミもいなくなりました。金沢八
景の平潟湾がPCBに汚染されて奇形のハゼがでていました。いつのころからか、小
学生の夏の昆虫採集がなくなり、子供たちが蝉に無関心になりました。ある年の酷
暑の夏、アブラゼミが洋光台駅前の街路樹でにぎやかに鳴いていました。天敵の小
学生がいなくなり、手が届くところにたくさんの蝉がいました。

昔、JR根岸線が洋光台まで開通し、大船まであと少しという時期、港南台駅周辺に
はまだ水田と風車が残り、雨が降ると駅までの未舗装の道路がぬかるんでいた頃。
カエルがたくさんいました。しばらく聞いていると、音をはずすカエルがいること
にも気がつきます。そういう中で、新興の建売住宅地に転居してきたおばさんたち
がいいました。「カエルの鳴き声は、公害だ」

最近、公害という言葉を耳にすることがなくなりました。発生源をつきとめ、社会
的責任を追及するということで、公の害だから仕方がないという暗黙の了解が消滅
したためかもしれません。蝉の大量発生はどこかの私企業が管理責任を問われるの
もしれません。

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