金言−525:私企業での解

12月8日は大東亜戦争勃発日でした。
対米戦争で兵士として経験された某歴史学者の先生は、戦争という状況を個人の資
質が暴かれる場ととらえています。

「非常時のリーダーシップ」
戦時において、属する部隊が壊滅状態になったとき、リーダーシップを発揮したの
は、平常時の将校ではなく下士官でした。その後、連合軍の捕虜となったとき、収
容所内での待遇改善交渉や食料調達で活躍したのは、また別の下士官でした。壊滅
状態で活躍したヒーローは、収容所生活では活躍の場がなかったそうです。

「適正を知ること」
人は、自分が適した状況においてのみ能力を発揮するようです。肝心なのは、能力
の欠陥を克服することではなく、自分の適性を知るということです。
革命成就のあと政権に参加せず、一介の闘士として人生を締めくくった南米の革命
家は、政治的な適正がないことを知っていたのでしょう。「能力がないからできな
い」のではなく、「適正がないからやらない」ということです。

「私企業での解」
歴史学のフィールドではなく実業の世界では、与えられた課題を期待された内容で
期限内に成果物として上長にとって目に見える形で提出しないと、能力不足で適正
がないと評価されます。能力と適正は同じフィールドにあり、能力が発揮できる適
正な業務にアサインされるかどうかは、日頃の勤務態度や経営幹部にまで届く社内
外の風評です。
それを嫌うならベンチャー企業を創業するというのが、私なりの「解」でした。

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