note180話:査定

外資企業に転職する前は、年に2回ボーナスが支給され、その額を決める査定がありました。まず自己査定その後に直属上司、職場長、部門長へと続きます。
部門長まで出世した営業部の先輩の自己査定はよく覚えています。
彼は全ての項目に最低評価をつけました。職場長に呼ばれ、理由を聞かれました。この問答はオフィスにいた全員が耳にしました。
彼は、自分のパフォーマンスが満足できないレベルだから最低評価をしたと答えました。
この評価基準は職場長を悩ませました。なぜなら彼は営業で常にトップ集団にいて売上利益に多大の貢献をしていたからです。彼の査定以上の評価をその他多くの下位集団の営業マンにするわけにはいきません。職場長は声を荒げて差し戻し、再査定を命じました。

今思えば、あの時の査定は、新任の職場長への自己PRだったような気がします。何年かすると、前任の職場長が部門長になりそのNO2になっていました。あの時の新任の職場長は赤坂で中華そば屋の事業主になっていました。

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