202005-211:検察官の定年を延長する件

今国会で議論されている検察官の定年を延長する検察庁法改正案は、一説によるとトップの後任人事をめぐる派閥抗争が一因とのことです。いつの世も、いろいろな組織や集団でボスの座を巡る権力闘争が記録に残されています。勝ち残った勢力の意向を忖度した記録ですから記載されない出来事もあったはずです。

商いの世界では、同族会社とそうでない会社とではボスの選び方が違うとある飲料メーカーの社長がセミナーで教えてくれました。同族会社ではボスは世襲制なので、従業員は絶対に社長にはなれないから幹部従業員は安心して社業に励むことができるといいます。ということで、ボスの方も安心して優秀な従業員を重要なポストに配置できます。
一方、人気や実績など実力次第でボスが決まる組織では、ボスが現役の間は同格またはいずれ格上に成長するような部下をボスは重用しません。ボスの座が危うくなるからです。あるグループ企業では、歴代の子会社の社長は幹部従業員ならだれでもなれそうな人物が就任しています。従業員にとっては達成しやすい目標になりますし、本社のボスにとっても居心地のよいパワーバランスであります。

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