金言−304:仕事ができる人への疑問

人前では普通かやや少ないくらいの時間で、普通の人より目立つ成果をあげる人がい
ます。一体何時勉強しているのだろうか、何時仕事をしているのだろうかと不思議に
思います。今回は、できない者の愚痴かもしれません。

1)手離れの早い人
仕事を請けるとすぐに着手して、できるだけ少ない手間と努力ですばやく成果を出す
人がいました。手離れがいいので、期限のある仕事は任せて安心という評価になりま
す。同僚としては、こういう人の仕事は、「期待される成果の下限で、荒っぽく」処
理しているように感じます。自分の作品に対する思い入れは希薄で機械的に処理しま
す、スピード感がありますので、「できるやつ」に見えると思います。納期が逼迫し
ていて、最低限の求められた成果をきっちり出すことが要求される仕事には、最適の
人材です。

2)成果が上限で評価される人
出した成果がそこそこでも、評価枠の上限でポイントをかせぐ人がいます。これには
、理由がありそうです。評価する人の情実が加味されているか、または、さらには、
上司の歓心を買う、弱みを握る、縁故採用、仕事以外の特殊な才能が会社に必要とさ
れているなどの理由があるにちがいありません。いずれにしろ、本人の努力と幸運の
結果です。努力をしていない、運に恵まれない人には縁のない特典です。

3)不可解で、目障りな存在
出退勤は定時、というより、出勤は遅めで退勤は早めの人で、あなどれない成果と評
価を受ける人がいます。可能なら、こういう人に24時間密着してその手口を知りた
いものです。この人は、定時5分過ぎに出社し、定時5分過ぎに退出していました。
自分でビジネスレターを作成することはなく、英文も秘書に口述筆記させていました
。秘書がすぐれていたわけでは決してないのですが、とにかく、短時間で、デスクワ
ークをそつなくこなしていました。個人の携帯電話で海外の取引先と連絡をとるなど
という、自腹を切ってまで仕事をする人には思えませんし、ましてや、自宅で電話、
ファクス、メールなどする人でもなかったはずです。早朝7時から深夜11時までオ
フィスにはりついて、朝は国内の顧客対応、夕方はヨーロッパ、夜は米国と、時差に
合わせて取引先とオンタイムで連絡をとって、どうにか職を維持している者にとって
は、不可解で、目障りな存在でした。

4)やってはいけないこと
社内会議の席上、取引先や消費者の立場で意思表示をすると、ハードワークは評価さ
れないことがわかりました。この辺に、不可解で目障りな同僚との待遇面での格差が
生まれる原因があったのかもしれません。上司の視線の先には、かならずアイコンタ
クトができる自分がいなければいけません。格下のとんでもない経営幹部の気配を感
じたら、そいつの視線の範囲外に移動してはいけません。義とプライドのために、職
を賭してはいけません。美学は、ハードワークの成果を無意味にしてしまいます。
仕事が評価される人は、やってはいけないことを良く理解して実践している人です。

◆あとがき

米国の某コンサルタントは、くだらない我慢からは何も得るものがないといいます。
「我慢すること、柔軟であること、適応すること、感謝の心をもつこと、・・・すべ
て良いことであるが、人は時としてこの美徳に縛られて無駄な我慢をしてしまう。今
抱えている我慢に対して、それがもたらすメリットを考えてみよう。最もわりの合わ
ない、犠牲の大きい我慢は、どれだろうか。我慢は成功の杯にあいた穴のようなもの
。運も幸せも、その穴から漏れ出してしまう。我慢は才能を枯渇させてしまう。」

まだ残っていると期待する虎の子の、ささやかな才能の枯渇を恐れて、しがない勤め
人から起業家に転進すること。成功の美酒を求めて孤立を恐れず。美学、その先には
更なる我慢が待っていることでしょう。

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