金言−293:歴史が変わる現場

沖縄戦に関する教科書の記述に関して、来年は「日本軍の指示で集団自決」の表現を
「追いつめられて集団自決をする人たちもいた」に置換するそうです。日本の国営放
送は、この高度かもしれない政治的な判断を否定的に報道しました。国家権力に批判
的な立場をとることがすなわち報道の自由と考えているわけではないと想像しますが
、今までと違う結果を出したお上の意思決定過程を、もう少し詳細に報道してもらい
たいと感じました。民放は、沖縄県民の感情を反映した報道をするとしたら、国営放
送はお上の考えの詳細と意図を客観的に知らせてほしいものです。なぜ、来年は「日
本軍の指示」を削除するのか、そのわけを理解しやすいように報道すべきです。

教科書の書き換えは、日本史の書き換えの序章とも考えられます。私たちは、もしか
したら、そういう重大な局面の現場にいたことになるのかもしれません。

今月の参院選では与党の過半数割れは、必至という雰囲気になっています。現政権の
支持率の推移と、低下原因となった主な出来事を一覧表にしてわかりやすくメディア
は後講釈をしてくれます。国民が選んだ国会議員の多数決の意思決定が誤りであるな
ら、次の選挙で是正しなければいけません。右に振れたら、左に戻るのが世の常であ
るとしたら、今年の夏は何かが変わる始点になるかもしれません。

住民税が増え、年金は元をとることができないかもしれない世の中ですが、国政の代
表が替われば国が変わります。私企業では、経営に失敗した経営者には、結果責任を
負ってもらうことになっています。経営判断を誤った張本人が居座ることに、株主は
納得しません。株主=経営者の場合で失敗しても居座るオーナー会社は、そのうちに
市場からいなくなります。日本が国際社会から退場してもらうわけにはいきません。
日本株式会社の株主は、現政府与党というわけではありませんから、株主である国民
は、持株の価値を高め、高配当に貢献してくれる執行役員を代表として選びます。

自分たちはまさに現代史の現場にいます。国政の代表を替えれば国が変わるに違いあ
りません。有権者として結果が楽しみな真夏がまもなくやってきます。

◆あとがき

先日多摩川の河川敷で、頭を上にして垂直の姿勢で、地上1~2メートルの高さでホ
バリングしている模型飛行機を見ました。まるで、魚が水面で口をパクパクしている
ような格好です。飛行機は垂直に上昇すると、推力が限界に達した瞬間、頭を下に反
転してストンと墜落すると思っていました。ですから、模型飛行機で遊ぶときは、垂
直上昇は墜落してしまうのでやってはいけないことでした。少年時代からの思い込み
に反して、その模型飛行機は、地上1メートルから2メートルの空間を、頭を上にし
たまま垂直に上下していました。驚きました。

関連記事

PAGE TOP