金言−500:懲りずに、次は700号を目指します

2001年12月2日創刊の本メルマガは、読者の皆さまのおかげで、休刊なく1
0年近く続いて、本日500号となりました。お付き合いありがとうございます。

この10年いろいろなことがありましたが、もっともインパクトがあったのは、3
月11日の東日本大震災でした。その後の東京電力福島原発の放射能汚染。そして
避けられないとされている6か月以内のM8級の大余震の不安。さらには、東南海
・首都直下型地震の併発警告。価値観が大きく変わった出来事です。

阪神大震災のとき、知人は自宅のローンが2重になったと嘆いていましたが、不動
産取得のリスクは話題になりませんでした。地震でローンが残る土地に再びマイホ
ームを建てることの危うさを気にすることはありませんでした。

ひところ流行った「断捨離」がまさに現実となったようです。土地は放射線物質で
汚染され、ライフラインが寸断された住民は避難生活を強いられ、液状化で傾いた
家屋や、地盤沈下で満潮時に床下浸水になる地域など、想定されていたにもかかわ
らず、それほど気にしなかった不動産所有リスクが、今回、目に見える形で明示さ
れました。

「ひとつだけ持って行けるとしたら何をもっていきたいですか」という、アンケー
トがありました。この質問は、震災前のことでしたが、ショックでした。そうです
、人は結局何ひとつ持っていけないという冷酷な事実、考えたくない、触れたくな
い宿命に「あっと」と気づかされる意地悪な質問でした。

その日まで、楽観的に笑顔で過ごしますか、それとも不安の中で憂鬱に暮らします
か。楽しく暮らしたほうが良いに決まっています。不動産を所有することで笑顔に
なれるなら取得することは間違いでも危険な選択でもありません。自己責任での意
思決定は100%正しい選択だからです。

潮が引いた砂浜で自分なりの砂山を築き、潮が満ちてくるまでの一時を楽しみます
。潮が満ちてきたら一時避難し、そして、潮を引いたら、ふたたび砂山を築こうと
いうことです。

懲りずに、次は700号を目指します。

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