金言−426:新聞廃刊≠ジャーナリズムの危機

先日見たNHKの番組で、米国では地方紙が次々に廃刊に追い込まれていると報道
されていました。
小売大手企業の幹部社員が新聞は読まないといい、広告はインターネットに掲出す
るといっていました。

米国では新聞は広告料収入がメインで、日本は購読料がメインだそうです。新聞購
読者が激減し、広告料収入が半減して米国では地方紙が経営破たんし、ジャーナリ
ズムが危機だといいます。

見たい記事だけを電子媒体で読んでいる人が増えているので、ジャーナリズムは紙
から電子媒体へとその露出環境が変わっていくだけのことのような気がします。紙
で仕事をしている人たちには、自動車が出現したときの馬車業界状態に陥っている
ことでしょう。

新聞紙の発行が減れば、紙使用料が減り、森林が紙になる量が減り、ごみが減り、
インキの使用が減り、大量の印刷物を輸送するトラックの使用が減り、化石燃料の
消費が減り、地球環境にはよろしいのではないかと思いますが、新聞発行で暮らし
てきた人たちの職場がなくなります。

馬車から自動車へ、紙媒体から電子媒体へと、世の中が変わっていくときに、新聞
紙=ジャーナリズムを守れといっていると、伝統芸能保存会の仲間入りをしてしま
うかもしれません。電子媒体で情報を扱っているデジタルな人たちは、新聞廃刊=
ジャーナリズムの危機とは考えていません。

関連記事

PAGE TOP