金言1305:暗黙知

その道のプロ、マイスター、匠、大御所、神様などと呼ばれる人たちは、本人にしか意味のないアナログな知恵を財産として所有しています。匠の技は「教えない、だから盗め」といわれますが、盗まれる本人たちは、盗まれることに危機感を持っていない気がします。簡単に盗めるわけがありません。IT技術とか特許とか、工業製品、ビジネスモデルとかは、必ず陳腐化しますし仕様やアイデアを盗まれると即刻優位性がなくなってしまうものが多いですが、アナログの暗黙知は、心配ご無用ということです。
暗黙知は、その人にとって、特定の場所で、特定のタイミングで身につけたものです。それゆえに意味と価値があるものです。第三者が別の場所で別のタイミング、類似環境で真似しても期待した結果がでるわけがありません。

ベテランやトップセールスマンは、成功の秘訣を聞かれても明確に答えません。なぜ成功したかは、理屈では説明できないようです。かつてのミスターの野球教室と同じで、第三者には意味不明です。反対に、失敗事例の場合は饒舌になります。言い訳が次々にでてきます。どの業界でも粗相にはそれなりの説明責任が求められます。
結果で評価する会社なら、結果だけを評価してもらえればいいので成功するための仕掛けを開示いたしません。情報共有は結果主義の評価制度では、うまくいきません。横並びで平等に利益を分けるという制度ではありませんから、自分の狩猟場をライバルたちに公開しません。
狩猟場を公開せず、独自の仕掛けは秘密にし、知恵の共有はいたしません。加えて勝ち組の暗黙知には漏洩の心配がありません。その人だけに意味のある知恵ですから、他人が盗んでもアナログなゴミとなるにちがいありません。

関連記事

PAGE TOP