1)オーナー:投資顧問
2)対中投資のキーワード
その1:中国は大きな国。
人口12億、国土は日本の25倍。例えば、携帯電話の普及率が8%といっても、
実数は1億台。日本よりかなり多いのです。
その2:GDP成長率7~9%。
中国は速いスピードでダイナミックに変化しています。1年前のデータで判断する
のは間違いのもと。
その3:小さく生んで大きく育てる。
プロジェクトの大小に関わらず、遭遇するトラブルは内容もタイミングも共通して
います。
その4:三つのマ
マじめで、マめで、がマん強い人が必要です。率先垂範自ら体を動かして技量を示
し、しかも根気よく繰り返し教えることがポイントです。「まあ、まあ、まあ」で
は収まりません。
3)人材
沖縄が人件費が安いということでコールセンターなどIT関連の投資先になっていました。ところが、中国の人件費はもっと安いし、インドに比べると漢字文化を共有しているところがメリットになります。そして何よりの強みは、豊富な人材です。日本企業向けにインフラを整備している大連市では、毎年IT系の大学卒が8000人発生しています。この人材を三つのマで育てることが、日本の企業収益に貢献することは間違いないことでしょう。
4)人気
日本の大学生のうち女性を対象にしたアンケートの結果を聞いたのですが、専攻したい学部なりゼミで、IT系を選んだのは1%だそうです。ということは、女性に人気のない、女子学生が集まらない講義には、男子学生の足も遠のくということです。情報工学を専攻する学生のレベルは別として、実数でも中国には勝てなくなるでしょう。分母が多いということは、日本の学卒よりレベルの高い中国人が実数でも多いということになります。(初任給は今のところ、日本の5分の1ぐらいです。)
さんマに自信のある皆さんは、いますぐ、中国を視察されることをおすすめします。
◆あとがき
人人有責
先週、日露戦争後日本が40年統治した中国の地方都市に行ってきました。すぐ東側にある半島の国家が使用している文字に比べて、市内の表示物のほとんどの意味が分かるというのは、便利なものです。市街地で信号が極端に少ないのに驚きました。交差点は、駆け引きをしながら通り抜けます。ドライバー同士の駆け引きを横目にみながら、歩行者と自転車がすり抜けていきます。自動車は高価なものですから、ドライバーは、車や人にぶつけて壊さないよう細心の注意をはらっているように感じられました。タクシーは8元(120円)でした。そこで、よく見かけたのが「人人有責」という4文字が下の句についた看板です。町のなかをきれいにするとか、約束を守るとか、いろいろな呼びかけの後にこの言葉がついています。この意味は「みんなに責任がある」ということでした。